都知事選で立民、「共闘」主導権を懸け野党2位争いに集中

西日本新聞 鶴 加寿子

 5日投開票の東京都知事選の結果に、野党第1党の立憲民主党が神経をとがらせている。立民、共産、社民3党が支援する元日弁連会長の宇都宮健児氏(73)=無所属=の得票数が、れいわ新選組の山本太郎代表(45)を下回ることになれば、次期衆院選で野党共闘の主導権を失いかねないからだ。世論調査では現職の小池百合子氏(67)が優勢。日本維新の会の推薦候補を含む野党系3人の誰が目下の“2位争い”を制し、さらに小池氏に迫れるのか-。

 「宇都宮都知事の下で、新型コロナウイルス危機を乗り越えられる都政をつくっていこうではありませんか」。3日夕、JR新宿駅前で立民の枝野幸男代表は声を張り上げた。共産の志位和夫委員長、社民の福島瑞穂党首も順にマイクを握り、見守った立民幹部は「共闘の力で1票でも積み上げたい」と力を込めた。

 枝野氏らが警戒するのは現職の小池氏よりも、昨夏の参院選で都内を中心に「れいわ旋風」を巻き起こした山本氏の存在だ。立民は都知事選で、野党統一候補として山本氏の擁立を画策したものの、れいわの「消費税率5%減」の政策などで折り合えず断念、宇都宮氏支援に落ち着いた。その後、山本氏は告示3日前にれいわ公認で立候補を表明。「アンチ小池票」を宇都宮氏と奪い合うライバルと化した。

 共同通信の6月末の世論調査によると、小池氏が他候補を引き離す一方、2番手の宇都宮氏、3番手の山本氏の差はわずか。れいわの政党支持率は失速気味だが、立民中堅議員は「仮に山本氏が逆転すればれいわが息を吹き返し、野党勢力内で求心力を握っていくかもしれない」。

 立民との合流構想が暗礁に乗り上げている国民民主党は、都知事選を自主投票とした。「秋解散論」も取り沙汰され野党議員が浮足立つ中、国民と足並みをそろえられず、共産との連携路線を取った枝野氏の指導力に疑問符が付き、立民党内の結束が揺らぐ可能性もある。

 新型コロナ対応で露出が急増した吉村洋文大阪府知事が副代表を務め、政党支持率が上昇傾向にある維新は今回、元熊本県副知事の小野泰輔氏(46)を擁立。次期総選挙に向け東京での党勢拡大の足掛かりを築きたい意向だ。 (鶴加寿子)

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