【動画あり】変わり果てた街の姿 未明の豪雨に言葉失う住民ら

西日本新聞 熊本版 村田 直隆 中村 太郎 壇 知里 長田 健吾 古川 努

 熊本県内初の大雨特別警報が出された県南部では4日、各地で土砂災害が相次ぎ、河川が氾濫。道路の寸断で多くの集落が孤立した。水に漬かり変わり果てた街の姿に、住民たちは言葉を失った。

 猛烈な雨が降り続いた午前3時ごろ、芦北町中心部では川の水があふれ、同町湯浦の自営業工木貴裕さん(45)の自宅にも濁流が押し寄せた。2階に上がり難は逃れたが「短時間で一気に水が押し寄せた」と振り返った。

 夜が明けるにつれ、被害が少しずつ明らかに。午前7時ごろ、芦北町役場で対応していた40代の男性職員は「ひっきりなしに電話が鳴り響き、被害の全容が全く見えない」と漏らした。

 避難者は不安な朝を迎えた。人吉市の球磨川近くで1人暮らしをする母を避難させた宮崎元伸さん(61)は「その後の家の状況は分からない。おそらく浸水しているだろう」。0歳と1歳の女児と避難した夫婦は「子どものミルクとおやつくらいしか持ち出せなかった」と不安そうだった。

 午前9時35分ごろ、県庁の防災センターに防災ヘリ「ひばり」から緊迫した声と映像が届いた。「孤立による多数の要救助者を確認。今から救助を行います」。映像に映し出された球磨川や八代市坂本町一帯は、ほとんどの民家が水にのまれていた。同市役所坂本支所は1階部分に浸水。濁流の中に流れていく民家の屋根が見えた。

 八代市の前川には木くずや灯油缶などのごみが流れ、周囲に異臭が漂った。近所の男性(65)は「こんな川の姿を見たのは数十年ぶり」と驚いた様子だった。

 熊本地方気象台の板東恭子台長は緊急記者会見で「雨量は予想を超えてきた」と明かした。県南部はこれまでの雨で土壌が緩んでいた。そこに猛烈な雨が降り注ぎ、河川水位の急激な上昇を招いたという。「危険度が急に上昇した。よく分析したい」と厳しい表情を見せた。 (村田直隆、中村太郎、壇知里、長田健吾、古川努)

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