集落孤立「水も電気も止まった」 救助阻む土砂、被害の全容見えず

 熊本県南部を襲った豪雨で甚大な被害に見舞われた球磨村では5日も、孤立集落からのヘリコプターやボートによる救助活動が続いた。氾濫した球磨川沿いに幹線道路と集落が集まる村では、土砂とがれきに阻まれて移動もままならない。不安な夜を過ごした村民たちは避難所で疲れた表情を見せた。

 高台にある村総合運動公園の一角に設けられた避難所にはヘリで助け出された多くの住民が身を寄せた。

 日当幸代さん(71)が住む神瀬地区では、近所の家や車が濁流にのみ込まれ、裏山から折れた木々が流れ落ちてきた。自宅はやや高い場所にあり、近所の人と一緒に一晩過ごしたという。「集落につながる橋も流され、水も電気も止まったが、『命は助かったじゃない』と励まし合って耐えた」と振り返った。

 屋根の上から救助された別の地区の女性(82)は「避難所に着いたのはいいが、今後の生活が心配」と不安そうに語った。

 施設が水に漬かり、14人が心肺停止になった特別養護老人ホーム「千寿園」がある渡地区から西側は特に被害が大きい。国道219号は路面が削れている上、壊れた建物のがれきや流木が積み上がり、徒歩で通ることすら困難な状態だ。

 村役場も混乱が続く。村によると、電気や水道などのライフラインが途切れ、携帯電話もつながりにくい。全78集落のうち複数が孤立し、いまだに被害の全容がつかめていないという。

 村役場に避難している近くの岡賢治さん(69)は「まさかこんなことになるとは。携帯電話は圏外で、とにかく情報がほしい」と訴えた。 (金沢皓介、小川勝也、長田健吾、松永圭造ウィリアム)

熊本総局が移転しました

熊本総局 移転先地図

西日本新聞熊本総局が移転しました。新しい総局は、熊本市中央区の熊本桜町バスターミナルに近い坪井川沿いです。電話、FAX番号も変更となりました。

▼移転先
住所 〒860―0805 熊本市中央区桜町2番17号第2甲斐田ビル9階
電話 096(323)1851
FAX 096(323)1853

熊本県の天気予報

PR

熊本 アクセスランキング

PR

注目のテーマ