朝起きたら、まず背伸びしよう【しもじもの話】

 ♪ジョリーン/ジョリーン/ジョリーーーン

 喫茶店のカウンターに座っていた年配女性が、BGMにすかさず反応して「オリビア・エルトン・ジョンですね」。その時、隅っこでレスカ(レモンスカッシュ)を飲みながら勉強していた大学浪人中の私は「くっ」と噴き出しそうに。けれどもさすがマスター、「いい曲ですよね」とさりげなく応じていました。

 あれから45年。私も人ごとではありません。カタカナ言葉を言い間違えたり、名前が出てこなかったりはしばしば。年を感じる瞬間です。先日もタバスコが思い出せず「ピザ かける 辛いもの」とスマートフォンで検索してしまいました。

 老化は時間の経過とともに起こる体の変化です。(1)更年期などの生理的変化(2)髪形・服装・姿勢・歩き方などの外見的変化(3)夢や希望を失い諦めてしまう精神的変化-の三つがそろうと、実年齢以上に老化が進むのだそうです。

 特に男性は加齢、肥満、ストレスでテストステロン(男性ホルモン)が減少します。そうなれば筋力が低下して猫背になり、とぼとぼ歩きに。さらに意欲ややる気も低下して、三つの変化がそろってしまいます。

 それだけではありません。高齢男性はテストステロンが低い人ほど記憶、理解、言語、判断などの認知機能も低いという調査結果もあります。脳の働きにも大切なホルモンなんです。

 男性の皆さん。年齢以上に老け込まないために、朝起きたらまず背伸びをしましょう。背筋を伸ばし、胸を張るだけでもテストステロンが増加します。髪にくしを入れ、年相応に身なりを整え、スクワットなどの筋トレを追加すればさらにアップ。筋肉が付いて格好良く歩けます。そしておしゃれや女性のことが気になりだしたりと何かに興味が湧けば、三つの変化が少なくなった証拠です。

 テストステロンを保つのは若作りのためではなく、それぞれの年齢なりのはつらつとした男性になるため。きっと物忘れや言い間違いも少なくなりますよ。

 ちなみに冒頭の「ジョリーン」を歌っていたのはオリビア・ニュートン・ジョン。エルトン・ジョンではありません。 (泌尿器科医・池田稔)

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