佐賀・太良町で2人けが 特別警報は解除 鹿島市で住宅被害

西日本新聞 佐賀版 河野 潤一郎 古賀 英毅

 梅雨前線の影響で、佐賀県内では7日も断続的に強い雨が降った。鹿島市や嬉野市など6市町に出されていた大雨特別警報は同日昼までに解除されたものの、引き続き土砂崩れなどに警戒が必要な状況が続いている。県内では太良町で2人がけがをして、鹿島市で家屋倒壊などの被害が出た。

 気象庁によるとこの日の朝、嬉野市では55・5ミリ、鳥栖市で47・0ミリ、伊万里市で40・0ミリの1時間雨量を観測。佐賀市・川副では24時間雨量が315・5ミリとなり、観測史上最高値を記録した。

 県などによると鹿島市では住宅1棟が倒壊、床上浸水が3棟、床下浸水が33棟、土砂崩れが42カ所確認された。鳥栖市では床上浸水が1棟あった。

 県内の避難者は7日午後3時時点で478人。ピーク時の6日午後9時時点では2064人に上った。

 交通機関はJR唐津線と松浦鉄道が運転を見合わせ、JR長崎線もダイヤが乱れた。高速道路は夕方までに県内の全てが通行止めになった。

 県教育委員会のまとめによると、県立高28校、県立中3校、特別支援学校3校、公立小103校、公立中49校、義務教育学校2校が休校した。

「前の道路が川のよう」

 鹿島市古枝では祐徳稲荷神社そばを流れる浜川が6日午後、大雨で越水した。濁流は神社近くの門前商店街に流れ込み、20店に浸水被害が出た。一夜明けた7日、商店では店主や従業員らが店内の泥のかき出しや清掃に追われた。

 「勢いのある泥水が流れ込んで、前の道路が川のようになった」。土産物店「柳屋」の掛園ふみ子さん(60)は6日午後3時半ごろ、川に架かる橋の欄干から激しく水しぶきが上がる様子を目撃した。シャッターを閉じた店内にも水が入り、水位は一気に30センチに。停電もあり恐怖に襲われた。

 大雨を警戒して商品は棚の上に置いたが、陳列台は水に浮きポリ袋などの備品は泥まみれに。「備品はみんなだめになった。ここまでの大雨は初めて」

 従業員や友人ら12人がたまった泥をかき出し、掃除に汗を流した。掛園さんは「今日中には泥だけでも片付けたいが、復旧まではしばらくかかりそう」と肩を落とした。

 太良町糸岐の中尾地区では6日午後4時半ごろ、民家の裏山が崩れて土砂が流入し、住民の80代夫婦が軽傷を負った。杵藤地区消防本部などによると、妻は頭から出血し、夫は右足を切っていずれも病院に搬送された。隣家の樋口徳義さん(76)は「当時は雨がひどく、バキッ、ドサッと大きな音がして土砂が押し寄せた。奥さんは動けない様子だった」と話した。

 また鹿島市山浦では民家が土砂崩れに巻き込まれて倒壊した。けが人はなかった。武雄市武内町の山間部にある市道では道路脇のがけが崩れ、土砂が流れ出して通行止めとなった。

 (河野潤一郎、古賀英毅)

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