JR久大線の鉄橋再び流失 屋形船も損壊、水郷の観光再生に暗雲

西日本新聞 社会面 笠原 和香子

 大分県では7日、九重町で野上川が氾濫し、JR久大線の鉄橋の一部が流失した。同県日田市でも中心部の温泉街を流れる筑後川(三隈川)が氾濫し、支流の玖珠川では70代女性が流された。九州豪雨から3年を迎えたばかりの「水郷」。新型コロナウイルスの影響も受けた観光関係者らに再び暗い影を落とした。

 同日午前8時35分ごろ、三隈川からの氾濫が確認され、同市北友田の市営住宅や商業施設、認定こども園などに濁流が流れ込んだ。市営住宅の1階で暮らす男性(72)は激しく打ち付ける雨に恐怖を感じ、すぐ近くの高台に避難。雨が落ち着き自宅に戻ってみると、床上まで浸水していたという。男性は「家具は倒れて泥まみれ。つまらんようなってしもた」と言葉少な。身の回りの品をまとめ、足早に避難所に向かった。

 三隈川沿いの温泉旅館やホテルにも濁流が迫り、激しくうねった。夏の日田観光の目玉となっている屋形船は9隻が流失し、2隻が浸水。同市天瀬町の天ケ瀬温泉旅館街の10軒も床上浸水した。同市内は新型コロナが直撃し、4月は9割以上も宿泊客数が減った。国が6月19日に県境を越えた移動の自粛を解除し、反転攻勢の矢先だった。

 屋形船の船頭の男性(49)は、大雨を予測し事前にロープで船を岸につないでいたが「バリバリ」と大きな音を立て壊れたという。男性は「自然の力には勝てない。日田の観光が駄目になってしまう」と肩を落とした。

 (笠原和香子)

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