遠い昔、はるか彼方(かなた)の銀河系で…。

西日本新聞 オピニオン面

 遠い昔、はるか彼方(かなた)の銀河系で…。映画「スター・ウォーズ」シリーズのオープニングだ。宇宙を舞台に光と闇の勢力が戦う壮大な物語

▼遠くない将来、すぐ頭の上の宇宙空間で…。そんなことが現実になるのではないか。各国が宇宙空間の軍事利用に力を入れている。情報技術の発展で、人工衛星の役割が飛躍的に高まっているからだ

▼放送や通信、天気予報、カーナビやスマホの位置情報など生活に欠かせない衛星技術。その重要性は軍事分野でも。偵察やミサイル・無人機の誘導などに使われている

▼そこで注目されるのが、衛星を地上から撃ち落とすミサイルや宇宙空間で攻撃するキラー衛星だ。特に中国とロシアは、多くの衛星を有する米国の軍事力に打撃を与える戦略として技術開発を進めている

▼米国は1980年代、ソ連のミサイルを宇宙空間で迎撃する構想を打ち出した。通称は映画にちなむ「スター・ウォーズ計画」。冷戦終結で構想は放棄された。だが、中ロの台頭に伴い、米政府は昨年、陸海空軍と並ぶ「宇宙軍」を創設。欧州や日本に連携を呼び掛ける。日本も今年5月、航空自衛隊に「宇宙作戦隊」を発足させた。宇宙ごみや不審な衛星の監視が任務という

▼米ロ中や日本も批准している国連の「宇宙条約」は宇宙の平和利用をうたう。にもかかわらず、宇宙の軍事化は止められないのか。スター・ウォーズは映画の中だけにしたい。

PR

春秋(オピニオン) アクセスランキング

PR

注目のテーマ