2008年8月、北京五輪ソフトボール決勝で、日本代表が米国を破り…

西日本新聞 社会面 岡部 拓也

 2008年8月、北京五輪ソフトボール決勝で、日本代表が米国を破り、金メダルを獲得した。歓喜の輪の中に前日から3試合連続で、計28イニング413球を投げ抜いたエース上野由岐子選手がいた。

 福岡市出身の彼女の活躍は、翌日の紙面で大きく掲載される予定だった。閉会式後、球場外にいる両親の所に向かったため、私は先回りしてカメラを構えた。

 上野選手は、連投で疲れた右腕をかばっていたのか、左手で金メダルを持ち上げながら両親に見せた。「あなたの存在そのものが金メダルだから」と母親にねぎらわれた後、2人で抱き合った。約1カ月にわたる五輪取材の中でも印象に残る場面だった。

 あれから12年。ソフトボールは正式種目として東京五輪で復活した。26歳だった北京の時よりも体力的な衰えはあるかもしれないが、3大会ぶりの夢舞台。来夏に延期された五輪の開催と、彼女の活躍を期待したい。 (岡部拓也)

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