八千代座の「奈落」浸水 山鹿の国重文・建設110年で初

西日本新聞 熊本版 宮上 良二

 熊本県山鹿市の国指定重要文化財の芝居小屋「八千代座」で、舞台と花道の地下「奈落」に地下水が湧き出す浸水被害が8日から続いている。日中にポンプでくみ出しているが、翌日には再びたまる状態。指定管理者の山鹿市地域振興公社によると、湧水による浸水被害は1910(明治43)年の建設以来初めてという。同市でも2人の犠牲者を出した豪雨のすさまじさを物語っている。

 奈落は地面から1メートル数十センチ掘り下げた地下室で、底は石灰を混ぜて突き固め、土が露出。側壁は石積みで覆っている。せり出しや回り舞台を人力で動かす昔ながらの道具がある。

 7日夕までは異常はなかったが、8日朝、水が高さ約20センチまでたまっているのを職員が発見。すぐにポンプでくみ上げる作業を始め、舞台下は湧水がほぼ止まったが、低い位置にある花道下には5センチほど水がたまり続けている。

 同市では7日朝までの24時間雨量が420ミリと観測史上1位を記録し、その後も大雨が断続的に降っている。公社はこの雨で地下水の水位が上昇し、奈落の底や側壁下の土からしみ出しているとみている。

 公社の石橋和幸文化施設管理係長(55)は「この被害で八千代座の弱点も分かった。奈落の底をモルタル張りにするなど文化財を守る対策が必要だ」と話した。 (宮上良二)

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