濁流や土砂にのみ込まれ、またも多くの命が失われた…

西日本新聞 社会面 向吉 三郎

 濁流や土砂にのみ込まれ、またも多くの命が失われた。スポーツを取材する運動部所属の私にとっては、有益な災害情報を発信することができない歯がゆさ、無力さを痛感する日々が続く。

 2012年7月の九州北部豪雨は五輪直前のロンドンで知った。被害のあった大分や熊本出身の選手たちが奮闘する姿を伝え、帰国後の紙面で「戦う姿勢が被災地に勇気をくれた」という地元の声を見た時は救われた思いがした。

 熊本地震が起きた16年のリオデジャネイロ五輪は日本のメダルラッシュが被災者を元気づけた。災害ではないが、現地の熱狂で印象に残るのはファベーラ(スラム街)出身の柔道女子選手の金メダル。貧困や格差にくじけない姿がブラジル国民の心を打った。

 本来なら今月開幕だった東京五輪は1年延期となった。未知のウイルスの脅威、災害で沈む日本を「スポーツの力」が明るくできると信じている。 (向吉三郎)

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