戦意高揚、幼子の遊びにも かるたとすごろく

西日本新聞 ふくおか版 帖地 洸平

戦禍残照 モノは語る

 戦時中、子どもたちの遊びの中にも、戦意高揚を狙った言葉や絵が浸透し、さまざまな影を落とした。

 三池カルタ・歴史資料館(大牟田市)には、戦争ゆかりのかるたがある。「慰問の手紙もスパイに用心」「やがて ぼくらも こうぐんゆうし」-。開戦直後、兵士の心得や軍歌が書かれた読み札に合わせ、勇ましい図柄が絵札を飾った。

 戦後になると、「ルーズベルトワ平和神」「強クテ優シイマッカーサア」など戦勝国・米国を礼賛する言葉が躍った。梶原伸介館長(44)は「その時代の価値観の変遷がよく分かる」と語った。

 福岡市博物館(同市早良区)には、小学3年生向けの雑誌の付録だったすごろくが保管されている。その名も「皇軍進撃双六」だ。

 黒煙を上げて攻撃する軍艦や、銃剣を掲げて進撃する兵士のイラストが描かれた盤上で、市街戦から爆弾投下に一斉射撃を経て、やがて総攻撃へと駒を進める。途中、軍歌を歌う升目もあるなど、遊びを通じて戦況理解を深める凝りようだ。幼いころからいや応なく戦いを意識付けられた時代。想像するだけで、悲しくも恐ろしい時代だ。 (帖地洸平)

 =随時掲載

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ