電脳女将・千鶴「無事でいて」 キャラ設定の旅館家族、豪雨で不明

西日本新聞 大分・日田玖珠版 稲田 二郎

 記録的な豪雨で家族4人が流された大分県由布市湯布院町湯平の旅館「つるや隠宅」では旅館の女将(おかみ)をモチーフにしたキャラクター「電脳女将・千鶴」を作り、会員制交流サイト(SNS)などで積極的に情報発信してきた。千鶴の声を担当する県出身の声優、種崎敦美さんは、自身のツイッターに無事を祈るコメントを寄せた。

 「つるや隠宅」は渡辺登志美さん(81)家族が運営。娘の由美さん(51)とその夫で会社員の知己さん(54)、孫の健太さん(28)の4人が車で避難中に川に流され、登志美さんは9日、遺体で発見された。

 旅館は明治時代の創業で、登志美さんらが昭和30年代に買い取って経営してきた。近年は健太さんが中心になって、若い世代をターゲットに独自の取り組みを展開。熊本地震後の2016年12月には「千鶴」を作り、SNSなどで積極的に情報を発信。キャラクターグッズも手掛け、遠方からもアニメファンが泊まりに訪れていた。

 キャラクターの声優を務めた種崎さんは12日にツイッターで「旅館つるや隠宅さんのニュースがショックで悲しくて信じられなくて何をしていても頭をよぎって、何か言葉を届けようとしても涙が止まらず文字が打てずにいました」と苦しい胸の内を吐露。「千鶴さんの声を担当させていただけることになった時、本当に嬉(うれ)しかったです」「千鶴さんが旅館で待っています。早く帰ってきてあげてください」とつづっている。 (稲田二郎)

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