防衛白書から消えた「地元に説明」 馬毛島への訓練移転、住民反発

西日本新聞 総合面 塩入 雄一郎

 2020年版の防衛白書は、米空母艦載機の陸上空母離着陸訓練(FCLP)の馬毛島(鹿児島県西之表市)移転について「島の過半を超える土地を取得し、自衛隊施設の整備に向けた調査などの取り組みを進めている」と記載。19年版まで続いていた「馬毛島が検討対象となる旨、地元に説明することとされた」との記述は削除された。地元からは「まるで自衛隊施設の設置が決まったかのような書きぶりだ」と反発の声も上がっている。

 11年6月の日米安全保障協議委員会(2プラス2)の共同文書に馬毛島移転検討が明記されて以来、白書で慣例化していた「地元説明重視」のくだりが姿を消し、別項で「19年度に地元説明を実施した」と置き換えられた20年版。

 この点について、移転反対を訴える西之表市の長野広美市議は「地元への説明は終わっていないのに、白書からは説明する意思が見えず、配慮が欠けている」と強調。これに対し、防衛省は「説明が済んだとは考えておらず、今後も丁寧な説明をしていく」としている。

 八板俊輔市長は今年2月、国が地元に説明しないまま施設整備に向け、設計を含む調査事業を業者と契約していたとして、河野太郎防衛相に文書で抗議した。八板氏は14日、白書の記載に関して「土地の取得など国がFCLP施設設置に向け、準備を進めている状況に変わりはないと認識している」とコメントした。 (塩入雄一郎)

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