妻の名前を呼んだが…

西日本新聞 ふくおか都市圏版 古川 大二

 「妻の名前を呼んだが、雨音がすごくて声は届かなかった…」。熊本県芦北町の男性(75)は、記録的豪雨に見舞われた4日未明の様子を振り返った。男性は自宅の屋根に上って難を逃れたが、浸水した自宅内にいた妻(78)は犠牲となった▼豪雨発生日から被災地に入り、犠牲者の親族や関係者に取材した。河川の氾濫や土砂崩れで大切な人と住む場所を一度に失ってしまった人も。そんな絶望的な状況でも多くの人が当時の状況を語ってくれた▼2016年の熊本地震、17年の九州豪雨、18年の西日本豪雨…。近年、毎年のように大規模災害が起きている。つらい中、取材に応じてくれた人たちの言葉を記録することは未来への教訓のためだけでない。犠牲者の供養である-。そう信じて取材を続けたい。 (古川大二)

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