4度浸水のちゃんぽん店…「お客さんが待っとる」負けずに再開 久留米

西日本新聞 筑後版 平峰 麻由

 福岡県の筑後地区を襲った6日からの大雨で床上浸水したちゃんぽん店が営業を再開した。龍五男さん(73)、紀美子さん(70)夫妻が営む久留米市城島町楢津の「ちゃんぽん光陽」。2017年にオープンし、浸水被害はもう4度目に。廃業も頭をよぎったが「お客さんが待っとる」との一念で復旧を果たした。初日の14日は、再開を待ちわびた客でにぎわった。

 2人は以前、筑後市や佐賀県でちゃんぽん店を構えていたが、バブル崩壊後の不況で1998年に閉店。3年前、知人に現在の店となるログハウスを紹介され、木のぬくもりが漂う雰囲気をひと目で気に入り、光陽の再開を決めた。

 店は筑後川沿いにあり、今回、内水氾濫を起こした支流の山ノ井川も近い。開店2カ月後には2017年の九州豪雨に見舞われた。18年の西日本豪雨。昨年7月の大雨。毎年、被害に遭っている。

 紀美子さんは「今回の豪雨が一番ひどい」と嘆く。6日から店内に水が入り始め、7日には調理場が高さ約60センチまで浸水。倒れた冷凍庫や冷蔵庫、麺をゆでる機械、ガス台…。3日間も水に浸ったままだった。

 「機械が壊れていたら店を閉めよう」。そう心を決めた五男さんだったが、幸い機械は修理できた。

 「大丈夫ですか」「いつお店を開けるの?」。客からの見舞いや応援の電話は鳴りやまず、2人を後押しした。近所の人の手も借りて、必死に片付けた。

 14日午前11時。開店と同時に客がなだれ込む。「こんにちは。いらっしゃい」。紀美子さんの元気な声が響く。水害に遭った地元の農家や住民の姿もあった。

 近くの自営業緒方常喜さん(70)は「この辺はいつも水に漬かって大変だが、にぎわう店があると町も活気づく。頑張ってほしい」とエールを送った。 (平峰麻由)

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