「また友達と一緒に」くま鉄代替バス発車 豪雨で不通、通学の足確保

西日本新聞 熊本版 金沢 皓介 黒田 加那

 熊本県南部の豪雨で橋が流失するなど、甚大な被害を受けて人吉温泉-湯前間の全線運休が続くくま川鉄道(人吉市)は20日、主に沿線の学校への通学を対象にした代替バスの運行を開始した。

 バスは朝や夕方を中心に当面平日のみ1日13本運行。定期券や回数券を持つ人が乗車できる。

 午前7時半に人吉駅前発の便はバス5台で運行。乗車した約70人の大半が県立南稜高(あさぎり町)の生徒たち。同高の生徒約450人のうち約130人は同鉄道の利用者で、50人ほどは被災し送り迎えが難しいなどの理由で通学できていなかったという。

 3年の田部優志さん(17)は人吉市内の自宅1階が浸水し、2階で暮らす。「教科書や制服などが全部泥まみれになった友達もおり、被災直後は安否が分からず心配だった。また友達と一緒に通えてうれしい」と笑顔でバスに乗り込んだ。豪雨後初めての登校という3年の白石青空さん(17)=同市=は「後片付けの手伝いなどで忙しく、勉強はあまりできていない。困っている被災者がたくさんいる中、自分たちだけが学校に行っていいものか」と複雑な表情を浮かべた。

 同鉄道によると、1日約1700人の高校生、専門学校生が乗車し、乗客の9割に上る。復旧には年単位の時間がかかる見込みという。

 また、肥薩おれんじ鉄道(八代市)も20日、豪雨で被災し不通となった八代-水俣間で代替バスの運行を始めた。 (金沢皓介、黒田加那)

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