水俣病慰霊式が初の中止 コロナ禍で「命の大切さ重視した」

西日本新聞 村田 直隆

 熊本県水俣市などは21日、新型コロナウイルス感染拡大に伴い延期されていた水俣病犠牲者慰霊式について、本年度の開催を見送ることを決めた。中止は1992年の開始以降初めて。

 慰霊式は患者団体などでつくる実行委員会と市の共催。水俣病が公式確認された5月1日に開き、患者や遺族、原因企業チッソの関係者ら約700人が参列している。今年は3月に延期を決めていた。

 新型コロナの収束が見通せない中、市は6月中旬に開催を見送る案を示し、実行委の委員17人に賛否を尋ねる文書を送付。5人が反対したため会合を開いた。

 21日の実行委には、患者団体などの委員13人が出席。緒方正実実行委員長が「慰霊とともに公害を防げなかった反省と誓いの場。もし感染者が出たら、私たち患者が過ちを起こすことになる」と見送りの理由を説明した。委員からは「規模を縮小してでも開催すべきだ」などの意見も出たが、投票で過半数の8人が見送りに賛成した。

 緒方委員長は「水俣病を経験したこの街だからこそ、命の大切さを重視するべきで、見送りは適切な決断だった」と述べた。

(村田直隆)

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