「漁師やめる仲間いるかも」豪雨流木に不安 有明海の漁業者

西日本新聞 筑後版 森 竜太郎

淡水流入でアサリ、クラゲ漁獲減

 豪雨で河川から有明海に流れ出た流木やごみの一斉回収があった22日、福岡有明海漁連(福岡県柳川市)の漁業者たちは蒸し暑い中での作業に汗を流しながら、漁業への影響について不安を漏らした。

 柳川市など筑後地区4市沖では、漁船83隻が漂流物を回収。漁港などでも岸壁に打ち上げられた流木などの撤去や清掃が行われ、計500人が作業に当たった。

 参加したノリ漁師樺島菊徳さん(58)は「2017年の九州豪雨、昨年の大雨と比べ、流木などはかなり少なかった。毎年のように大雨が降り、上流にも木が少なくなっているのではないか」と話した。

 一方、大量の真水流入が漁業に大きな影響を与えている。県水産海洋技術センター有明海研究所の調べでは、アサリの2割が死に、クラゲも数を減らしているという。塩分濃度は現在でも、表層部では通常の半分以下となるなど低い状態が続いている。

 アサリやクラゲ漁に従事する大城真登さんは、今月1日に解禁されたクラゲ漁にまだ3、4回しか出ていない。「捕れても例年の2割程度。水揚げがゼロの日もあった。燃料代はかかるし、流木を引っかければ網が破れるし…」と頭を抱える。アサリもほぼ採れておらず「これだけ漁業被害が続けば、3年前の九州豪雨後のように漁師をやめる仲間も出てくるかもしれない」と話した。

 漁連によると今回の豪雨は、9月上旬のノリ網を張る支柱立てから始まるノリ養殖には影響はないとみられる。坂田純一専務理事は「今後は台風の時期になる。ノリのシーズンに備えて気を引き締めたい」と語った。

(森竜太郎)

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