水害耐えた「ど根性きじ馬」 60キロ流されるも…店に帰還

西日本新聞 社会面 中村 太郎

 熊本県人吉市の郷土料理店「ひまわり亭」から豪雨で流失していた郷土玩具「きじ馬」の巨大な置物が、約60キロ下流の球磨川河口近くで見つかり店に帰ってきた。長年親しまれてきた全長約4・5メートルの巨大きじ馬の帰還に、被災者への炊き出しに奮闘するスタッフは「『ど根性きじ馬』を復興のシンボルに」と意気込んでいる。

 地域の女性たちが運営するひまわり亭は、地元食材をふんだんに使った料理が人気。豪雨で寸断されたJR肥薩線の特急「かわせみ やませみ」にも車内販売の弁当を提供してきた。きじ馬は1998年の開店当初から店先に置かれ、常連客や観光客に親しまれていた。だが4日の豪雨で球磨川沿いの店舗は約2メートル浸水し、きじ馬もフェンスを乗り越えて流された。

 「ばらばらになって流されただろう」と諦めかけていた15日、「八代市内の漁港に大きなきじ馬が漂着している」との情報がオーナーの本田節さん(65)に寄せられた。建設業を営む本田さんの友人が翌日、クレーン車で港から引き上げ、店まで搬送。きじ馬の車輪は失われたが、樹齢約300年の杉を彫った重さ約800キロの本体に大きな傷はなかった。

 ひまわり亭のスタッフは被災直後から急ピッチで店を片付け、8日からキッチンカーによる炊き出しを市内各地で開始。店は衣類や食料品などの支援物資を近隣住民に提供する拠点にもなっている。本田さんは「被害が大きすぎて先が見えない中、炊き出しで復興の手助けを続ける元気をきじ馬にもらえました」と喜んでいる。

(中村太郎)

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