天気予報で古里の鹿児島が豪雨になりそうな日は…

西日本新聞 社会面 田中 良治

 天気予報で古里の鹿児島が豪雨になりそうな日は、実家に電話をかけ避難を促している。小学生だった35年前、台風による大雨のため、集落で土砂崩れが起きた時の恐怖が忘れられないからだ。近年、豪雨災害が頻発していることもあり、70代の両親はこまめに避難してくれていた。

 だが、94歳の祖母と暮らし始めた今年は「そう簡単に何度も動けない」という。足腰が弱く、寝て過ごす時間が長い祖母には、ちょっとした移動も大きな負担だ。両親は「台風はある程度動きが予測できるけど、最近の天気は分かりにくい」とこぼす。

 7月初旬からの記録的豪雨では、多くのお年寄りが犠牲となった。「空振りを恐れずに早期避難を」と言われても、難しい人はいたと思う。高齢化で災害弱者対策はますます困難になっている。だが、地方での暮らしを守るためにも、被災地の貴重な証言をしっかり受け止め、課題解決につなげたい。 (田中良治)

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