「全員救済につながる」 長崎の原告団も「黒い雨」判決を歓迎

西日本新聞 徳増 瑛子

「真実は通る、とエールをもらった」

 原告全面勝訴となった広島地裁の「黒い雨」訴訟判決について、長崎で同じように被爆者健康手帳の交付を求めている「被爆体験者」訴訟の原告団は29日、長崎市で記者会見し、「長崎でも全員の救済につながる」と歓迎した。

 「自分のことのようにうれしい。広島の黒い雨訴訟の訴えは、私たちと同じ。真実は通るのだと、エールをもらった」。原告団長の岩永千代子さん(84)=長崎市=は声を弾ませた。

 「黒い雨」が降った地域が基準となる広島に対し、長崎では爆心地からの距離で被爆者の線引きが行われている。国が定めた「被爆地域」(南北12キロ、東西7キロ)の外側で、爆心地から半径12キロ内にいた被爆体験者は、手帳交付の要件となる病気に罹患(りかん)しても被爆者と認められない。年に1回の健康診断など限定的な支援しか受けられず、医療費が無料である被爆者とは格差がある。

 被爆地域の拡大を求めた体験者訴訟は2007年に提訴。第1陣は17年、第2陣は19年の最高裁判決で敗訴が確定した。現在は再提訴した28人が長崎地裁で争っている。

 29日の広島地裁判決は雨による内部被ばくを受け、特定の病気に罹患したのであれば無条件に被爆者と認める判断を示した。体験者訴訟弁護団の三宅敬英弁護士は「長崎の原告も全員が低線量被ばくを受けていることは認められている」と強調。判決が長崎地裁での審理に影響するという見方を示した。

(徳増瑛子)

長崎県の天気予報

PR

長崎 アクセスランキング

PR

注目のテーマ