アワビ8万4000個が死滅 豪雨で有明海の塩分濃度低下 長崎・島原

西日本新聞 長崎・佐世保版 真弓 一夫

 長崎県島原市の島原漁協が陸上養殖しているアワビ約10万個のうち、第1養殖場(新田町)の約8万4千個が死滅した。取水する有明海の海水の塩分濃度が大幅に低下したことが原因。九州各地を襲った豪雨で有明海に流れ込んだ大量の雨水が塩分濃度を引き下げたとみられる。

 第1養殖場では約200メートル沖の海底から海水を取水しており、豪雨が始まった今月初めから塩分濃度が低下。8日から水槽に塩を入れて対応したが、12日には海水の塩分濃度が通常の3分の1以下になり、翌日に全滅を確認した。被害額は約1480万円の見込み。

 海岸近くに取水口があり、約1万6千個を養殖する第2養殖場(洗切町)でも2018年7月、集中豪雨で塩分濃度が低下した海水を取り込み、全滅した。その後、水槽の海水を浄化して循環させる装置を導入し、今回は被害はほとんどなかったという。

 第1の前身の県水産試験場島原分場時代から約30年にわたり、魚介類の養殖を担当している高木将愛(まさちか)場長(53)は「沖合で塩分濃度がこれほど低下するのは初めて」と驚く。有明海の海水は熊本沖から佐賀沖を通り、島原沖に左回りに流れ「豪雨の雨水が沿岸から次々に流入し、塩分濃度が薄められたのでは」とみている。

(真弓一夫)

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