「福岡のビートは鳴りやまない」音楽プロデューサー深町健二郎さん

西日本新聞 加茂川 雅仁

 音楽都市・福岡を象徴するイベントとして、2014年から開催されている「福岡ミュージックマンス」が、今年は中止に追い込まれた。9月の毎週末にジャンルの異なる音楽フェスが5カ所で開かれるという、世界にも誇れるステージをコロナ禍が直撃した。しかし、関係者はこの災厄をチャンスに変えようと、本格的な動画配信に乗り出す。苦悩しながらも立ち上がろうとする、その胸の内を総合プロデューサーの深町健二郎さん(58)に聞いた。

 -イベントの中止は残念ですね。

 「5フェスの主催者たちとリモートで協議してきましたが、この状況ではリアルなステージは無理だという結論になりました。ただ、何もやらないのは悔しいじゃないですか」

 -それで動画の配信を?

 「これも時代の変わり目というか、ひとつの機会を与えられたのではないかと。世界的に動画配信の音楽サービスは加速していますし、福岡の将来へのビジョンを提案したいと思ったんです」

 -福岡市の支援策で、配信機材を導入したライブハウスも多いですからね。

 「ただ個別だと視聴者を集めるのも簡単ではないし、思い切ったことができない。そこで、ミュージックマンスとしてポータルサイトを立ち上げることにしました。マンスが『入り口』になって、サイトへの訪問者をライブハウスなどが制作する動画に誘導する仕組みです」

 -ライブハウスの経営も相当に厳しいと聞いていますが。

 「フェスには地元のアーティストの力が必要で、そのためにもライブハウスが元気じゃないと。9月は1カ月間、毎日何かの配信があるという状態を作って、ライブハウスが自立して配信事業をやるための試金石にしてもらえればと考えています」

 -プラス思考に転換できたきっかけがあったとか。

 「チバマサミさんというジャズボーカリストが立ち上げた、ライブハウス支援のクラウドファンディングです。お話を聞いて、マンスとしてもサポートさせていただいたんですが、1千万円以上集まった。それで、福岡の人たちには音楽を守りたい思いが強いんだと、改めて実感させられたんです」

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