あの映画その後

【関連】映画「日本と再生」をネット無料公開 自然エネ先進地を取材

西日本新聞 吉田 昭一郎

 連載「あの映画 その後」第4部で取り上げたドキュメンタリー映画「日本と再生 光と風のギガワット作戦」(2017年、100分)が、インターネットで無料公開されている。欧州をはじめ国内外で、再生可能(自然)エネルギーの先進地を取材し、地球環境保全や地域・経済振興に結びつけることができる再生エネの良さを伝える。

 監督は、過去作に福島第1原発事故を検証し日本の原発政策の問題を掘り下げた「日本と原発」などがある弁護士の河合弘之さん。環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長が企画・監修を担当した。

 2人が訪ねるのは、同事故後、脱原発に政策転換し再生可能エネルギーを着実に導入するドイツ▽住民出資でエネルギーを自給し売電収入もあるサムソ島や、コペンハーゲン沖の洋上風力発電などデンマーク▽全電力を地熱と水力発電で賄うアイスランド-など主に欧州の先進地だ。

 広大な土地を生かして急速に太陽光と風力発電の導入が進む中国とともに、原発を停止し再生エネにかじを切ったカリフォルニア州サクラメント市や再生エネ導入を進める国防総省の陸海空軍、省エネ改修に取り組んだニューヨーク市のエンパイアステートビルなど米国各地にも足を伸ばす。

 国内では、熊本県南阿蘇村の自然エネ会社「里山エナジー」など、各地の市民や自治体の取り組みも数多く紹介。日本で再生エネの普及を阻む課題と解決策を探り、地域分散型エネルギーの展開による経済振興と地域づくりなどを提案している。

 河合監督は再生エネの普及について、地球温暖化による気候危機に歯止めをかける脱炭素化効果に加え、「化石燃料の奪い合いによる戦争、紛争をなくし、途上国がエネルギー自給への試みを足がかりに貧困問題の解決につなげることもできる」と訴える。(吉田昭一郎)

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