嘉穂劇場で有終の晴れ舞台 嘉穂高・吟詠剣詩舞部「後悔ない」

西日本新聞 筑豊版 田中 早紀

ウェブ総文祭向けに撮影

 福岡県立嘉穂高(同県飯塚市)の吟詠剣詩舞部が、新型コロナウイルス感染拡大の影響でウェブ上での開催になった全国高校総合文化祭(総文祭)の特設サイトで公開する動画撮影に、同市の嘉穂劇場で挑んだ。2000年から連続出場を続けてきた同部。一時は中止になる不安を抱えた部員は、大舞台で練習の成果を発揮し、3年生は「後悔なく部活を終われる」と笑顔を浮かべた。

 吟詠剣詩舞は、吟詠に合わせて剣や扇を使って舞う芸道。同部は「文化部のインターハイ」とも呼ばれる総文祭が2001年に県内で開催されるのを機に1997年、現在も指導者を務める藤野昭錬(しょうれん)さん(67)が中心となって立ち上げた。部活動としては県内では珍しく、総文祭では毎年、部員と他校で個人的に稽古に励む生徒の県合同チームとして連続出場。2010年代に3回、優秀校に認められ、日本武道館(東京)でも演技を披露したこともある。

 今年は、高知県で7月31日に始まる予定だった。本格的な練習に移る前の2月末、新型コロナの影響で、政府が全国の一斉休校を要請。部員が集まる練習ができなくなった。5月に総文祭のウェブ開催が決まり、6月に入ってから、吟詠剣詩舞部門でも動画を募ることが発表された。

 撮影場所を探していた藤野さんが、歌やダンスなどの収録のために格安で舞台を貸し出す嘉穂劇場の「夢舞台プロジェクト」を知り、申し込み。7月23日にあった撮影では、部員のほか小倉商など3校の生徒も含めた計11人で、「よさこい節」など3曲を撮影した。

 日本文化が好きで入部した副部長の岩丸和花さん(17)は「最高の演技ができて達成感がある」と満足な様子を見せた。部長の香月月(るな)さん(18)は「最初は、たくさんの人に直接見てもらえないのが悔しかったが、こんな状況でも嘉穂劇場に立たせてもらえたことに感謝を覚えた。納得のいく舞台ができた」と話した。

 藤野さんも「日頃の厳しい稽古に耐えて立派な演技をしてくれたことを誇りに思う」とねぎらった。動画は、動画投稿サイトユーチューブ」で公開され、総文祭特設サイトでも視聴できる予定。

(田中早紀)

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