九州豪雨から立ち直りかけていた大分県日田市がまた被災した…

西日本新聞 社会面 杉野 斗志彦

 九州豪雨から立ち直りかけていた大分県日田市がまた被災した。特に、温泉街が濁流に襲われた観光業の痛手は大きい。日韓関係悪化で観光客が激減、新型コロナが追い打ちをかけた。今回の豪雨は、県内のコロナ禍が収束に向かい、「さあ反転攻勢だ」と意気込んだ直後だった。

 それでも関係者は下を向かない。1階は浸水したが無傷の2階客室を被災者に提供する旅館経営者。被災した温泉街の温泉の湯を、別の被災地に届ける旅館支配人。客のいないホテルの一室で支援物資を黙々と仕分ける女将(おかみ)…。その姿には地元への愛着と絆の強さ、そして「必ず立ち直る」との気概が感じられた。

 九州豪雨から3年の7月5日、日田市小野地区の大規模土砂崩れ現場近くに黄色いハンカチが掲げられた。協力し苦境を乗り越える住民の気概を示すシンボルだ。「負けられんばい」。当時、住民に何度も聞いた言葉を再びかみしめている。 (杉野斗志彦)

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