「天災か人災か」ポンプ場巡り批判噴出 冠水地区で説明会 大牟田市

西日本新聞 筑後版 吉田 賢治

市長は再度開催を約束

 7月の豪雨で大規模冠水に見舞われ、高齢者2人が溺死した福岡県大牟田市三川地区の公民館で30日夜、関好孝市長らが出席して住民説明会が開かれた。地区の排水機能を担いながら水没した三川ポンプ場について、市は近くに別のポンプ場建設を予定していると表明。だが、増設の要望が実現しなかった経緯や今後の対応策などを巡り、厳しい質問や意見が相次ぎ、住民側は納得せず、関市長は早急に再度開催すると約束した。

 市幹部は被害状況や三川ポンプ場の現状、今後の支援策を約50分にわたり説明。ポンプ場を巡っては、市は応急措置として、施設への浸水を防ぐコンクリートブロックの設置や、電気設備を高い位置に配置することなどを説明。さらに復旧事業として、近くに同等能力以上の別のポンプ場を建設する予定があることも明らかにした。

 住民からは「水没前に、応援ポンプ車の要請をなぜしなかったのか」「浸水対策をずっと要請していた。なぜ水没を想定できなかったのか」「来年の梅雨期には、こんなことが絶対にないように」などと批判や要望が続出。「天災か人災か」と問われた関市長は「私自身は何とかできなかったのかとの思いでいっぱいだ。どうして災害が起きたかを検証する」と述べた。

 床上浸水で家財道具全てを失った住民は「クーラーもない部屋で暮らしている。何とかして」「もっときめ細かな住宅支援を」などと悲痛な声を上げた。

 市は資料を150部準備したが、会場には住民約200人が詰めかけて立ち見も出る状況。その場でコピーを急いだが午後7時開会予定が30分遅れた。住民からは説明会について「なぜ市民会館など広い場所でやらないのか」「開催自体を知らない住民が多い」などの追及も相次いだ。市長が「きちんと周知し、お盆までにもう一度開きたい」と理解を求めたが「遅い」との声に押され「1週間以内に」と翻す場面もあった。

 午後9時までの予定だった説明会は同10時に終了。地区の住民組織「みなと校区運営協議会」の江崎君子会長は「市は説明不足。もっと被災者に寄り添った回答をしてほしかった」と苦言を呈した。 (吉田賢治)

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