EC、新産業に連携の余地 在福岡中国総領事館・律桂軍総領事が寄稿

西日本新聞 国際面

 6月に就任した在福岡中国総領事館の律桂軍総領事が西日本新聞に「ポストコロナ-中国経済回復、中日協力の新しい局面へ」のテーマで寄稿した。新型コロナウイルスで世界が打撃を受ける中、経済をいち早く回復軌道に戻した中国と、結びつきが強固な九州の協力強化を呼び掛けている。

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 新型コロナウイルスと国際環境の影響で中国経済は大きな下押し圧力を受け、今年第1四半期の国内総生産(GDP)成長率はマイナス6・8%に落ち込んだ。しかし、感染対策の大いなる成功に伴い加速して回復しており、第2四半期は3・2%の成長を実現。世界に先駆けて新型コロナの暗闇から抜け出してきた。

 中国政府の公式情報によると、中国のほとんど全ての一定規模以上の企業と大多数の中小企業は全面的な操業再開を実現しており、主要経済指標は良い方向に向かっている。国際通貨基金(IMF)の予測では、中国は2020年に唯一プラス成長を保てる主要エコノミーになると見込まれ、国際社会からの信頼と期待が寄せられている。

 長期的にみると、中国は世界で最も完備された最大規模の工業システムを構築している。1・7億あまりの高等教育を受けた人材あるいは各種専門技能を持つ人材を備え、さらに4億余りの中等所得層を含む14億の人口が形成する超大規模な内需市場がある。中央と地方政府は財政出動、税金軽減、雇用安定などの政策を打ち出し、企業の経営圧力を緩和している。中国経済が長期的に好調という基本面は変わらない。

 中国経済が世界に先駆けて回復することは、世界経済の良い兆しだけではなく、中日協力にもより多くのメリットをもたらしている。世界市場が低迷する中、中国と日本の経済貿易協力は注目されている。5、6月以降、中日貿易は前年同期とほぼ同じレベルにまで戻り、6月の中国からの輸入はやや増加した。

 九州の状況は特に明るく、6月の対中輸出は前年同月比9・7%増加した。中国には大きな市場があり、美しい生活への国民の需要は絶えず高まっており、中国政府が改革開放政策を力強く推し進めて行く中で、日本にも巨大な輸出と投資の余地をもたらし、さらなる発展のチャンスを提供していく。

 感染対策の常態化に伴い、中日の経済貿易協力は新方法と新業態を探るべきだ。電子商取引(EC)のほか、デジタル経済、スマート製造、生命・健康および新材料といった新興産業での協力を進め、より多くの互恵ウィンウィンの成長ポイントをつくらなければならない。特に、日本企業の中国EC市場参入は今こそ実行すべきで、大いに期待できる。

 7月15日、中国山東省商務庁と九州経済連合会の主催で「中国山東・日本九州経済貿易協力ビデオフォーラム」が開催され、ポストコロナ時代における両国の地方協力について、経済再開と貿易拡大など具体的な措置を議論した。これはコロナ後の九州における対中国協力再始動への良いスタートとなった。

 九州と中国は長きにわたり強い絆と密接な交流で結ばれている。九州各界の皆さまには、今後も伝統的な友好の優位性を生かしより多くの交流を行い、協力の需要をマッチングし、潜在力を引き出し、中日経済貿易協力にさらなる力をたまわるよう期待している。

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