公明進まぬ世代交代 山口代表7選有力、党勢回復も課題

西日本新聞 総合面 下村 ゆかり

 任期満了に伴う9月の公明党代表選で、山口那津男代表(68)の無投票での7選が有力視されている。代表在任はすでに約11年に及ぶが、次の衆院選を見据え「党の顔」は代えられないとの見方が大勢だからだ。ただ山口氏を含む執行部の高齢化が目立ち、世代交代や党勢回復が課題となっている。

 「コロナ後の世界にどう取り組むかが、政策の柱になっていく。次の政権、自民党と話を尽くしていきたい」。山口氏は7月末のインターネット番組でこう語り、続投に意欲をにじませた。代表選は9月27日開催で調整を進める党大会で実施される。

 山口氏は2009年9月、太田昭宏氏(74)の後を継いで代表に就任。支持母体・創価学会の信頼は厚く、在任期間6期11年は歴代2位で、1998年の再結党からは最長になる。

 ただ、2019年の参院選では比例代表の得票が16年の前回より約100万票減少。党内からは「『なっちゃん』人気も限界だ」との不満の声も出ている。だが、世代交代が進んでおらず、次のトップが育っていないのが実情だ。

 定年を巡る党内規は「任期中に69歳か在職24年を超える場合は原則公認しない」となっている。山口氏は昨年の参院選で、任期中に69歳を超えるが例外扱いとなった。

 次の衆院選では、現職29人のうち10人が内規に抵触する。早期解散の可能性も取り沙汰される中で、幹部が一斉に引退すれば党運営が不安定になるため、北側一雄副代表(67)は例外扱いが決まり、斉藤鉄夫幹事長(68)も例外扱いとした上で、幹事長の続投が有力視されている。

 昨秋には石井啓一前国土交通相(62)が幹事長代行に就任し、山口氏の後継として期待されているが、知名度不足は否めず、党の顔には時期尚早との声もある。

 首相官邸や自民党とのパイプ役の育成も急務だ。山口代表と安倍晋三首相とは一定の距離感があり、太田氏らベテランに頼る場面も目立つ。公明関係者は「長期政権に慣れすぎた弊害だ」と嘆く。 (下村ゆかり)

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