伝統守るため攻める 佐賀の老舗菓子店の挑戦

西日本新聞 佐賀版 北島 剛

 佐賀県産のもち米「ヒヨクモチ」を使った昔ながらのきねつき餅にこだわる。定番商品の高橋餅は白、赤、よもぎの3種類あり1個108円。早朝から蒸してついた餅はコシと粘りがあり、少し塩気のあるあんが餅の甘みを引き立てる。1日に300~500個売れる。

 創業は1898年。初代がまんじゅうなどの製造販売を始めた。2代目は佐賀のもち米のおいしさを伝えようとあん餅を製品化。屋号はなく本庄江川に架かる「高橋」のそばに店があったため、「高橋んとこの餅屋」と呼ばれるようになったという。3代目は「高橋餅本舗」の屋号を付け、餅と和菓子の専門店となった。

 そして「福屋」が加わった現在の名前に。4代目の福井將実社長(61)は餅以外にも商品の種類を増やした。夏は寒天生地であんを包んだ水まんじゅう(3個360円)が人気。冷蔵庫で冷やして食べると涼をもたらしてくれる。佐賀市中心部で採れるハチミツを使ったどら焼き「蜂蜜バタどら」(1個180円)など、県産食材も積極的に取り入れている。

 福井健一郎副社長(38)は「新しいものを取り入れながら、よりおいしいものを提供する。伝統を守るには、止まるのではなく進むことが大事」と強調する。今夏は季節限定の「あまなつ大福」(1個183円)を新発売。攻めの姿勢を失わない。

 地元を中心に福岡など県外から買いに来る客もいる。1歳の誕生日を祝う踏み餅や紅白祝い餅など、県内では祝い事や年中行事で餅が使われることが多い。人生のいろんな場面に立ち会うことが多い福屋の餅。福井副社長は「餅の文化を現代に合った形で伝えていきたい」と前を向いた。(金額はいずれも税込み)

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 佐賀市嘉瀬町扇町2430。営業時間は午前8時~午後6時。不定休。0952(23)8071。 (北島剛)

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