熊本県人吉市を舞台とするアニメ「夏目友人帳」のグッズを…

西日本新聞 社会面 丸野 崇興

 熊本県人吉市を舞台とするアニメ「夏目友人帳」のグッズを多数扱うと評判の店だった。昨年秋、同市に行き、この作品が好きな娘たちに土産を買おうと立ち寄った際、店主の女性に「ちょっといいですか」と呼び止められた。

 女性はアニメのDVDを再生し、「これは目の前のお茶屋さん。お米屋さんはちょっと先にあって…」と10分近く解説してくれた。「お好きなんですね」と声を掛けると、「いやいや」とはにかんだ。今思えば「夏目友人帳」というより、「この街」が好きということだったのだろう。

 7月下旬の連休、店を再訪した。入り口には「準備中」の札。茶色いポスターの切れ端が、ガラス戸の内側に張り付いていた。目の前の茶店も清掃作業の真っ最中だった。アニメで描かれた風景は水害で一変。再生には長い年月がかかるだろう。勤務する熊本総局から、街を愛する住民の思いに寄り添い、紙面で息長く伝えたい。 (丸野崇興)

PR

デスク日記 アクセスランキング

PR

注目のテーマ