あの日の朝に戻りたい 犠牲者悼み涙 熊本豪雨1ヵ月

 熊本県南部を中心に大きな被害が出た豪雨災害は4日、発生から1カ月を迎えた。同県では65人が犠牲になり、今なお2人の行方が分かっていない。被災地では遺族や知人たちが花をささげ、犠牲者を悼んだ。

 県内で最も多い25人が亡くなった球磨村のJR球泉洞駅近くでは、釣り客相手に商店を営んだ川口豊美さん(73)と姉の牛嶋満子さん(78)が洪水で命を落とした。流された商店跡に線香を手向けた川口さんの娘、平野みきさん(49)は「母の存在は大きかった。(水害前の)7月4日の朝に戻れないかな」。母たちが愛した球磨川の穏やかな流れに目を向け、涙ぐんだ。

 土砂崩れで犠牲になった同県芦北町伏木氏の矢野まさ子さん(67)の自宅跡では、亡くなった時刻に近い午前6時すぎ、住民7人が花と線香を供え手を合わせた。幼なじみで区長の中山幹男さん(75)は「周りを笑わせるパッと明るい人だった。ほんの一瞬のことで今でも信じられない」と話した。

 住家被害は3日現在、床上浸水5686棟、全半壊606棟。6143世帯が罹災(りさい)証明書を申請した。今も避難所に1411人が身を寄せる一方、仮設住宅425戸の建設が計画されている。

 20人が犠牲になった同県人吉市の松岡隼人市長は4日、「市民それぞれが大切なものを失った。被災者が安心、安定した生活をできるよう、復旧、復興を加速させたい」。蒲島郁夫知事は県庁で「一日も早く皆さんに安心と笑顔を届けるため力を発揮したい」と述べた。 (長田健吾、村田直隆、中村太郎、和田剛)

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