この人鬼じゃない、人間だ 言葉を刻む(47)

西日本新聞 社会面

この人鬼じゃない、人間だ

 (兵庫県三木市、近藤紘子さん)

 生後8カ月の時、爆心地から約1キロの広島市内の教会で被爆。戦後、教会に通う年頃の女性は手がただれ、指がくっついていた。幼心に「いつか私が仇(かたき)を取ると思った」。牧師の父は終戦直後から米国を巡り、広島の惨状を伝える活動を行った。1955年に米国の番組に家族で出演し、原爆を投下したB29の副操縦士と対面。副操縦士は消えた広島を見て「何という事をしてしまったのか」と飛行日誌に書いたと語り、涙を流した。「鬼だと思っていた人の涙を見て、にらみつけていた自分が恥ずかしくなった」。2017年、73歳の時に取材に語った。

   ◇   ◇

 西日本新聞は戦後75年の節目を多角的に伝えていきます。戦争世代にしか語れない証言、後世に残したい手記、保管している資料などの情報を以下の要領でお寄せください。内容に応じて、記者が問い合わせや取材を行います。

 住所、氏名、年齢、連絡先を明記し、手紙かファクス=092(711)5110、無料通信アプリLINE(ライン)で「あなたの特命取材班」へ。

 【宛先】〒810-8721(住所不要)西日本新聞 あなたの特命取材班

PR

社会 アクセスランキング

PR

注目のテーマ