福岡県の県債残高が過去最高 災害復旧で膨らむ

西日本新聞 ふくおか版 御厨 尚陽

実質収支は44年連続黒字

 福岡県は2019年度の普通会計決算見込みを公表した。歳入は1兆6569億円(前年度比1・9%増)、歳出は1兆6167億円(同2・1%増)で、いずれも4年ぶりに増加した。九州豪雨の復旧事業によって、借金に当たる県債の発行額が2569億円(同4・7%増)に膨らみ、県債残高は3兆6927億円と過去最高を更新した。20年度に繰り越す財源を除いた実質収支は44年連続の黒字で、黒字額は41億円だった。

 歳入では、県税が6309億円で前年度とほぼ同額。企業業績が堅調に推移して法人2税(法人県民税、法人事業税)は増加したが、小中学校教職員の給与負担を政令市へ移譲したことで個人県民税は減少した。地方交付税は前年度比0・5%減の2463億円。国が将来、地方交付税で負担する臨時財政対策債(臨財債)は同14・5%減の752億円だった。

 歳出では、人件費や社会保障関係費などの義務的経費が、幼稚園や保育園の保育料の無償化開始を受けて同1・6%増の9550億円に上った。学校や道路などの建設・整備に充てる投資的経費も、災害復旧事業費の増加などで2709億円と同10・5%増えた。税源移譲に伴い、税関連交付金は同8・9%減の1104億円となった。

 県債残高は前年度から619億円増加し、臨財債は全体の36・6%を占めた。災害復旧のため、臨財債を除く通常債の残高も4年連続で増加し、県民1人当たりの県債残高は72万円となった。

 一方、貯金に当たる財政調整用基金の残高は44億円減少の357億円で、5年連続で減少し、ここ30年間では最も少なくなった。

 財政の自由度を示し、数値が高いほど硬直しているとされる経常収支比率は98・3%と、前年度より0・8ポイント悪化した。

(御厨尚陽)

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