佐伯市給食にヒラメ料理 コロナ対策 養殖業者支援14000匹購入

西日本新聞 大分・日田玖珠版 稲田 二郎

市内全小中学校 年度内に18回

 日本一の養殖ヒラメの生産地である大分県佐伯市は、新型コロナウイルス感染症の影響で苦境にある養殖業者を支援するため、ヒラメ計1万4千匹を購入し、7月から市内全小中学校の給食で提供を始めた。子どもたちは月2回程度、年度内に計18回、ヒラメ料理を味わう。

 市水産課によると、市内にはヒラメの養殖業者が約30社あり、2018年の出荷量は全国の自治体で最多の638トン。全国生産量の29%を占め、出荷先は関東、関西の大都市圏を中心に全国に及ぶ。

 同市では大半が陸上水槽での養殖。6、7月に養殖水槽に稚魚を入れ、約1年かけて体長40~50センチ、重さ約1キロまで育成する。今年は新型コロナの影響で2月以降は出荷が滞っており、養殖業者は売り上げが激減。中にはまったく売れていない業者もあるという。水槽が空かないため、稚魚を入れられず、年間の養殖サイクルが崩れる悪循環も起きているという。

 市が打開策として打ち出した給食でのヒラメ提供では、市内11カ所の給食センターでそれぞれメニューを考案。料理は加熱を基本とし、市内の小学校19校(約3050人)と中学校12校(約1630人)の子どもたちにはムニエルや唐揚げなどが振る舞われる。市は県漁協に養殖ヒラメの仕入れから加工、冷凍保存を委託。食材として各給食センターに提供される。事業費は2900万円。

 県では全国に先駆け、ヒラメの赤ちゃんを育てる人工種苗の開発に成功。さらに陸上養殖の普及に取り組んできた。佐伯市の漁業者らがこの技術を取り入れて積極的に養殖を行い、水質や水温などの環境が適していたこともあって、生産量が拡大した。

 (稲田二郎)

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