腸の不調に悩んでいる人!これまでの健康法はすべて逆効果だったかも

西日本新聞

 本書は冒頭から、結構衝撃的なことが書かれている。「おなかの張りやガス」で悩んでいる人は世の中に大勢いるが、これは「医師が患者さんから聞きたくない訴え」の上位にくるのだという。なぜなら、医師がよい解決法を持っていないから。

 下痢や便秘をはじめする腸の不調は、大きな病気を原因とするものでないかぎりは「死ぬ病気ではないのだから」と、うやむやにされることも珍しくない。悩んでいる人が多いから、テレビや雑誌でたびたび特集されているものの、これを食べましょう、こういう運動をしましょうという情報ばかりで、なぜそうなるのかという疑問にはなかなか答えてくれない。

 しかし、原因がハッキリしなければ、適切な対処ができない。そのせいで、間違った健康法を実践していた可能性のあることが最新の研究で分かってきた。実は、「ヨーグルトを食べる」「食物繊維をとる」「トクホのオリゴ糖飲料をのむ」「発酵食品をとる」といった健康法は、おなかの調子がよい人にとっては効果があるが、おなかの調子が悪い人が実践すると症状を悪化させる危険性が高いのだ。

 本書の肝となっているのは、「SIBO」(シーボ)という病気の解説だ。少し前から話題にのぼることが増えた「過敏性腸症候群」を患っている人の84%はSIBOだという。SIBOは「小腸内細菌増殖症」と言い、「大腸にあるべき細菌が小腸に入り込み、そのまま小腸にとどまって爆発的に増えてしまう病気」だ。おなかの不調の原因は、大腸ではなく小腸にあったのである。

 SIBOをはじめ、なかなか治らないおなかの不調は「低FODMAP食」に切り替えることで改善が期待できる。これまで腸内改善の切り札のように言われてきた納豆は「高FODMAP食」に分類される。他にも、腸にいいとされてきた食品のかなりのものが「高FODMAP食」だ。

 今まで、さまざまな健康法を試しても効果がなかった人、医師に「原因不明」と言われて悩んできた人は、一度、本書に目を通してみることをおすすめする。

 

出版社:学研プラス
書名:腸のトリセツ
著者名:江田証
定価(税込):1,320円
税別価格:1,200円
リンク先:https://hon.gakken.jp/book/2380110600

西日本新聞 読書案内編集部

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