「2次会消えたら開店休業」8日発動、福岡県の要請に「夜の街」動揺

西日本新聞 御厨 尚陽

 新型コロナウイルスに対応する特別措置法に基づき、飲み会や会食を2時間以内の1次会だけにとどめてほしいとする福岡県の協力要請が8日から始まる。期間は21日までの2週間。感染急増の一因となっているスナックなど酒類提供を伴う店での感染を抑え込む狙いだが、これまでの外出自粛や休業要請で疲弊する「夜の街」へのさらなる打撃が懸念される。

 飲み会制限の要請は県全域が対象で、県民には2次会や3次会を控えるように呼び掛け。飲食店には、客に対して滞在時間が2時間以内になるよう促すことを求めている。

 県の独自要請の背景にあるのが、酒類提供を伴う飲食店での感染拡大だ。7月に入ってから、2次会以降の利用が多いキャバクラやスナックなどでクラスター(感染者集団)が多発。同月以降に県内で認定されたクラスター25件中12件が、接待や酒類提供を伴う店関連となっている。感染した従業員や客が家族や同僚にうつす事例も目立つ。

 「夜の街」対策は喫緊の課題で、県は業種別ガイドラインを守っていない店の利用自粛も県民に要請。飲食店には、県のホームページで必要な感染防止策をチェックした上で、県独自の「感染防止宣言ステッカー」を入手して掲示するよう求めている。

 お盆前後は、帰省で親戚や旧友との会食や飲み会が増える時期でもある。小川洋知事は「社会経済への影響を小さくしつつ、酔いが進んで大声になるなどの感染リスクを低減できる」と、要請の意義を強調する。

 ただ、「夜の街」には動揺と不安が広がっている。要請に強制力はないが、法律に基づく措置であり、客足が再び大きく落ち込むことが予想されるからだ。感染防止策に約600万円を投じて改装した福岡市・中洲の高級クラブの経営者は、「対策を怠っている店のせいで全体が巻き込まれるのはおかしい。2次会がなくなれば、中洲の多くの店が開店休業状態になる」と顔を曇らせた。(御厨尚陽)

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