豪雨で流出の2仏像、芦北町に帰還「残る1体も」住民願う

西日本新聞 熊本版 村田 直隆

上天草など海岸で発見

 豪雨による球磨川の氾濫で熊本県芦北町告(つげ)地区の鎌瀬集落にあるお堂から流された仏像3体のうち2体が見つかり、集落に帰ってきた。先祖代々守ってきた仏像を失って落胆していた住民たちは安堵(あんど)する一方、残る1体の帰還を待ち続けている。

 仏像3体が集落に安置された時期は不明だが、球磨川のほとりにあったお堂は約180年前に建て替えられた記録が残る。家内平穏などを祈る場として住民に親しまれていた。

 堂守の鎌倉政義さん(74)によると、7月4日午前5時ごろ、お堂は瓦付近まで浸水しており、仏像の救出を断念。同8時ごろ濁流にのまれ、お堂ごと流される様子を見つめるしかなかった。「助けられず無念だった」と振り返る。

 仏像の無事を案じる中、朗報が飛び込んできたのは同26日。宇城市の土木工事会社の従業員が、上天草市の海岸で回収した流木の中から仏像を発見した。2体目は、宇城市不知火町の海岸で地元住民が見つけた。沖側を向いて立っていたという。

 帰還したのは、3体のうち右側に安置されていた観音菩薩像(高さ60センチ)と中央の本尊、阿弥陀如来像(同75センチ)。2体とも両腕や背後にある光背が失われ、色も落ちていた。ただ、いずれも顔は不思議と傷がついていなかった。

 観音菩薩像は20年ほど前、盗難被害に遭った際も無事に戻ってきたという。鎌倉さんは「この地へのご縁が深いのでしょう。2体見つかるだけでも奇跡だが、できるなら3体そろった姿をまた見たい」と願った。 (村田直隆)

熊本総局が移転しました

熊本総局 移転先地図

西日本新聞熊本総局が移転しました。新しい総局は、熊本市中央区の熊本桜町バスターミナルに近い坪井川沿いです。電話、FAX番号も変更となりました。

▼移転先
住所 〒860―0805 熊本市中央区桜町2番17号第2甲斐田ビル9階
電話 096(323)1851
FAX 096(323)1853

熊本県の天気予報

PR

熊本 アクセスランキング

PR

注目のテーマ