当初の投下目標・北九州市でも長崎原爆の犠牲者慰霊

西日本新聞 北九州版 岩谷 瞬

 長崎原爆の日の9日、「北九州市原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が勝山公園(北九州市小倉北区)で行われた。長崎原爆は当初の投下目標が北九州市で、被爆者らでつくる「北九州市原爆被害者の会」が1973年から式典を毎年開いており、今年で48回目。今年は新型コロナウイルスの影響で規模を縮小したが、一般も含め60人近くが参列し、平和への思いを新たにした。

 式典では、同会の吉田龍也会長(76)が「被爆体験を風化させず、恒久平和の実現に向け核廃絶を訴え続ける」とあいさつ。参列者は長崎に原爆が投下された午前11時2分に合わせて黙とうした。新型コロナの感染リスクを考慮し、学生らによるメッセージや唱和などは中止された。

 吉田会長によると、同会会員は約1100人いるものの、平均年齢は83歳を超え、高齢化が進む。式典後、吉田会長は「記憶が薄れ、語り部などの活動ができなくなりつつある」と懸念し、「こうした式典や平和学習を通し、若い世代の人たちにも戦争や平和を語り継いでほしい」と話した。

 市によると、市内で「被爆者健康手帳」を持つ人は3月末現在で876人。前年同期(929人)から53人減った。 (岩谷瞬)

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