「地味さ」が売りの花屋 メインは“バイプレーヤー”の花

西日本新聞 米村 勇飛

 北九州市戸畑区丸町2丁目の路地裏で「地味さ」を売りにした花屋「花の工房 柚(ゆず)」が、ひっそりと営業している。店頭にメインとして並べているのは、華やかな花ではなく、カスミソウやユーカリなどの“バイプレーヤー”。「元々地味なものが好き」という店主の松尾昌樹さん(37)は、花を買うことにハードルを感じず、気軽に入れる店を目指している。

 同区出身の松尾さんは元々、花屋になろうとは思っていなかった。地元の戸畑商業高(現北九州市立高)を卒業後、菓子職人になるため熊本市で修業を始めた。充実した日々だったが、26歳の頃に帰郷し、アルバイトを転々とした。

 転機は30歳頃のフランス旅行。花屋が街中にあり、小さな男の子までもが贈り物の花を買う光景に心を揺さぶられた。「日常に花屋が溶け込んでいた。花に携わる仕事がしたい」。帰国後は地元で花屋のアルバイトなどをして花の知識を蓄え、フラワーアレンジメントなどの技術を磨いた。

 自分の店を持ちたいと思った松尾さんは知人のつてで路地裏にある長屋の一室を借り、自ら改装。今年7月に開店した。

 20畳ほどの店内には地味な色の花々やドライフラワーがずらり。主役級のアジサイやキクも地味な色合いのもので、個性的な品ぞろえだ。「元々地味なものが好きな私の性格が、店の特徴に現れている気がする」と笑う。

 花屋で働く中で、店に入りにくそうにしている男性を何人も見てきたという。松尾さんは「地味なところを逆に強みにしたい。誰でも気負わず、入ってもらえる店を目指したい」と強調する。

 午前10時~午後6時営業で不定休。 (米村勇飛)

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