脊振山系に風力発電計画 糸島、唐津の県境 住民に反対活動も

 佐賀県唐津市七山と福岡県糸島市二丈にまたがる脊振山系西側で、再生可能エネルギーの発電事業などを展開する大和エネルギー(大阪市)が大規模風力発電所(最大出力3万2千キロワット)の建設計画を進めている。同社は2024年度に着工、26年度の発電・売電開始を目指しているが、糸島市側では「景観破壊の懸念がある」などとして住民有志が反対を訴えている。

 計画は「DREAM Wind 佐賀唐津風力発電事業」(仮称)。両県境の女岳(748メートル)を含む344ヘクタールについて、発電機建設を検討する「事業実施想定区域」に設定。最大高さ159メートル、ローター直径117メートルのプロペラ型風力発電機(3200~4200キロワット)を8~10基設置する。

 九州経済調査協会によると、稼働中の風力発電所と比較すると九州7県で2番目の規模になるという。

 同社は7月6日付で両県と唐津、糸島両市などに環境影響評価の第1段階として「計画段階環境配慮書」を送付、縦覧手続きも実施した。佐賀県によると、想定区域のほぼ全域は両県の「自然公園」区域で、工作物の設置に関しては自然公園法や県条例などに基づく許可・届出も必要という。

 同社電力事業部は取材に対し、発電機の建設場所について「基本的に唐津市側に設置することを考えている」と説明。その上で、事業想定区域は脊振山系の尾根の周辺部に当たり「(糸島側から発電機が)見えるかと思う」と話した。

 この計画に対し、糸島市の住民有志は「景観、自然、水源の破壊が懸念される」などとして、会員制交流サイト(SNS)で計画反対を訴え、賛同も募っている。有志6人は今月11日に糸島市役所を訪ね、市長宛てに「民意に寄り添った対応」を求める文書を提出。環境配慮書に対する300人以上の意見を会社側に送ることも報告した。

 同社は、環境影響の回避・低減を考慮し、事業実施区域の絞り込みを行うとしている。 (竹森太一)

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