副大統領候補に黒人女性のハリス氏 米民主、多様性を重視

西日本新聞 国際面 田中 伸幸

 【ワシントン田中伸幸】米大統領選の野党民主党候補指名が確定しているバイデン前副大統領(77)は11日、自身の副大統領候補として黒人女性のカマラ・ハリス上院議員(55)を選んだと発表した。両親が移民のハリス氏の起用で、社会の多様性を重視する女性層やマイノリティー(人種的少数派)などへの支持拡大を図る狙いとみられる。バイデン氏がトランプ大統領(74)を破り当選すれば、ハリス氏は米国史上初の女性副大統領となる。

 ハリス氏はジャマイカ出身の父とインド出身の母を持ち、黒人女性初の西部カリフォルニア州司法長官を務めた。上院議員は1期目で若手だが、党の大統領候補指名争いに出馬。トランプ氏の政権運営を糾弾したほか、バイデン氏の黒人差別問題に関する対応の問題点も追及して知名度を上げ、次世代のリーダー候補と目されるようになった。

 大統領選で主要政党の副大統領候補に女性が選ばれるのはハリス氏が3人目。高齢のバイデン氏が万が一、職務不能の状態になった場合、大統領に昇格する。

 バイデン氏は選挙戦で国民間の分断が深刻な米国社会の融和を訴えている。ただ、米国がなお白人男性中心社会と指摘される中、白人のバイデン氏が候補指名争いを制したことに、有権者から「変革が望めない」といった不満がくすぶる。

 一方、トランプ氏は厳格な移民政策を推進するなど多様化の実現に消極的との批判が尽きない。白人警官による黒人暴行死事件を機に再燃した人種問題への対応でも非難を浴びる。

 それだけにバイデン氏は女性でマイノリティーのハリス氏を政権ナンバー2に登用することで自身に向けられる不満をかわし、トランプ氏に対する批判を際立たせたい考えとみられる。

 バイデン氏は10人前後を副大統領候補として検討。11日のツイッターでハリス氏について「恐れを知らない闘士」と評価。ハリス氏は「バイデン氏を大統領にするため、どんなことでもする」と発信した。

 これに対しトランプ氏は11日の会見で、ハリス氏について「彼女は途方もなく不快だ」などと批判した。

 バイデン、ハリス両氏は12日にそろって会見する予定。17日から始まる民主党大会で正副大統領候補として正式に指名される。

 

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