「チーム一丸」に大きな価値 「熱々ギ論。」 島田徹

西日本新聞 北九州版

 12日のJ2リーグ第11節のツエーゲン金沢戦でギラヴァンツ北九州は価値ある勝利を収めた。連勝を5に伸ばし、4位の大宮アルディージャの試合消化が1試合少ないので暫定という形ではあるが、3位をキープしたこと。それも価値はあるが、何より、「ターンオーバー制」で勝利を収めたことに意味がある。

 ターンオーバーとは、メンバーを大きく入れ替えて試合に臨む手法。今季のようにハードな日程の戦いで選手には疲労が蓄積するので、ケガを防ぎ、チーム総体としてのパワーやエネルギーを落とさないようにするのがターンオーバーの狙いとなる。

 ただ、採用の決断は簡単ではない。

 フィジカルコンディションは新たに起用した選手の方がいいとしても、久しぶりに出る選手の試合勘や、そういう選手を含めたグループのコンビネーションの質や精度が、それまでと同じレベルで表現できるかどうか、判断はなかなかつかないからだ。

 北九州は第10節のアウェーのザスパクサツ群馬戦から中2日で金沢戦を迎えた。いくら若い選手が多いとはいえ、長距離移動をした上、短期間ではコンディションのリカバリーが難しいと考えた小林伸二監督(59)は、群馬戦の先発から8人も入れ替えて金沢戦の先発メンバーを組んだ。

 しかも、内藤洋平(32)、藤原奏哉(24)、永野雄大(22)のMF3人は今季初先発。さらにDF川上竜(25)が第2節以来、MF新垣貴之(24)が第1節以来と久しぶりの先発。まさに大幅な変更だった。それでも難敵の金沢を下した。

 小林監督は初先発や久しぶりの先発を果たす選手たちに「多くの選手が入れ替わったこの試合で連勝を伸ばすことができれば、目指すサッカーにチーム全員で取り組んでいることの証明になるし、控え組も普段のトレーニングでしっかり準備をしていることを証明できるんだ」と声をかけピッチへと送り出した。

 金沢戦の勝利は、チームが一丸であることを証明し、チーム一丸で戦うことの喜び、やりがいを選手が改めて実感したという意味で大きな価値があるのだ。

 土曜日(15日)の第12節・FC町田ゼルビア戦で連勝を6に伸ばし、さらに15日間で5試合を戦う、第14節・東京ヴェルディ戦までの「5連戦」を良い成績で終えたとき、金沢戦勝利の価値はさらに上がる。
 (フリーライター・エディター 島田徹)

 

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