『いまこそ 「小松左京」を読み直す』 宮崎哲弥 著 (NHK出版新書・990円)

西日本新聞 くらし面

 SF作家小松左京が亡くなったのは2011年7月。同年3月に起きた東日本大震災では代表作「日本沈没」が何度も取り上げられ、“先見性”が称揚された。コロナ禍の今年、ウイルスの脅威を描いた「復活の日」も“予言の書”と話題になった。評論家の著者(福岡県出身)は膨大な小松作品を読み直し、そんな表層的なトピックの奥底にあるものを取り出してみせた。自身の戦争体験を含めた歴史への問い掛けや、科学の知見に基づく想像と思索が小松SFとは不可分なのだと。「いまこそ」小松を読む意味も、そこにある。

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