藤井二冠、「天下統一」なるか 将棋界は新たな戦国時代に

西日本新聞 総合面 根井 輝雄

 第61期王位戦7番勝負で4連勝し、最年少二冠となった藤井聡太新王位(18)。最年少の14歳2カ月でプロ入りしてから、歴代1位の29連勝をはじめ数々の記録を打ち立ててきた。二冠目の獲得で、渡辺明三冠(36)=名人、棋王、王将=に次ぐタイトル保持者となり、一気にトップ棋士に躍り出た。いよいよ“藤井時代”の到来か。

 2018年7月、八大タイトルを8人で分け合う“群雄割拠”の時代に入った。それまで羽生善治九段(49)をはじめとする1970年前後に生まれた「羽生世代」が40代後半になり、若手が台頭したため。羽生九段はこの年の12月に竜王を奪われ、27年ぶりの無冠となった。

 その後、渡辺三冠、永瀬拓矢二冠(27)=叡王、王座、豊島将之竜王(30)の3人にタイトルが次第に集まるようになる。渡辺三冠は8月15日に豊島竜王から名人を奪取。永瀬二冠は第5期叡王戦で豊島竜王の挑戦を受けている最中だ。

 今夏、そこに割って入ったのが藤井二冠だった。緊急事態宣言の解除で6月から対局が本格的に再開し、過密日程の中でも6月中に棋聖戦と王位戦の挑戦を決めた。7月には史上最年少の17歳11カ月で初タイトルの棋聖を獲得。その勢いに乗って王位も手にし、わずか1カ月余りで“4強”の一角に入った形だ。

 日本将棋連盟常務理事の井上慶太九段は「今は渡辺三冠、永瀬二冠、豊島竜王、藤井二冠の4人が一つ抜き出た状況。戦国時代から誰かが“天下統一”に向かうかどうか。まだまだせめぎ合いは続くのではないか」と見る。

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