罪悪感なしで食べられるスイーツ 嘉麻市に「ギルトフリー」菓子店

西日本新聞 筑豊版 長 美咲

古民家改装、地域おこしも

 乳製品や小麦粉、添加物などを使わない「ギルトフリー」の菓子店「稲穂商店」が今年、福岡県嘉麻市にオープンした。ギルトフリーとは「罪悪感がない」という意味。店主の稲永栄美さん(37)は「健康に注意している人や、食物アレルギーを持つ人にも楽しんでもらいたい」と、低カロリーで材料にこだわったお菓子の普及に力を入れるほか、地域おこしの活動にも取り組んでいる。

 稲穂商店では、サクサクとした食感が特徴のクッキー「スノーボール」など焼き菓子を販売。材料は「体に優しく、なるべく地元産を」と、有機農業に取り組む「合鴨(あいがも)家族 古野農場」(桂川町)の米粉や、ミネラルが豊富なてん菜糖、抗酸化作用が期待されるココナツオイルを使うこだわりぶり。卵も農産物直売所「小次郎の里」(同市大隈)の「命水卵」を使っている。

 元々お菓子を食べたり、見たりするのが好きだった稲永さん。「いつか自分の店を」と、20代の頃にはパティシエとして働いた。しかし、早朝から深夜までの勤務で心身に限界を感じ退職。その後、全国のリゾート地で住み込みのアルバイトをした際、「ビーガン」と呼ばれる完全菜食主義者の観光客との出会いから食材と健康のつながりを意識するようになったという。また、地域活性化に取り組む人たちにも魅了され、「地域おこしに携わる」と「菓子店を開く」ことを同時に実現させる道を選んだ。

 嘉麻市を訪れたことはなかったが、豊かな自然と県内各地からのアクセスの良さが決め手となり、昨年秋に志免町から移住してきた。店は古民家を改装し、今年2月にオープン。ただ、新型コロナウイルスの影響は大きく、インターネット上で経営資金を集めるクラウドファンディング(CF)やオンライン販売の準備を進めている。

 地域おこし活動では、市観光まちづくり協会に所属。9月に「九州りんご村」(同市馬見)で開催予定の「フルーツフェア」の準備を進める。稲永さんは「大自然やおいしい農作物が自慢の嘉麻で、多くの人にリフレッシュしてもらいたい。そのひとときに、体のことを考えたギルトフリーのお菓子も楽しんでもらえれば」と話している。

 稲穂商店の営業は土、日曜の午前11時~午後5時。イベント出店時には変更あり。同商店=090(2514)0370。

(長美咲)

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