まさに「苦渋の決断」だろう。佐賀県唐津市の唐津神社の秋祭り…

西日本新聞 社会面 野村 創

 まさに「苦渋の決断」だろう。佐賀県唐津市の唐津神社の秋祭り「唐津くんち」(11月2~4日)の曳山(ひきやま)巡行の中止が決まった。11月3日に祭典のみを行うという。

 唐津くんちは約200年前、曳山が街を巡行する現在の形式になった。これまで中止の記録はなく、戦時中は戦地に赴いた男性に代わって女性や子どもが曳(ひ)いた。1988年に昭和天皇が病気となり、自粛ムードが広がる中でも、「ご平癒を祈りたい」と決行した。唐津曳山取締会は今回、最終判断の時期を遅らせて開催の可能性を探ったが、新型コロナウイルスには勝てなかった。

 曳き子たちには「くんちのために1年間頑張っている」という人も多い。先祖から引き継がれ、当たり前のように存在していたくんちができない喪失感は、私のような部外者には想像もつかない。祭りが楽しめる「日常」が一日でも早く戻ってくることを心から願う。 (野村創)

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