あの日、何を報じたか1945/8/24【連合国機の巡察飛行 あす九州にも飛来 低空飛行にも慌てず冷静に】西日本新聞の紙面から

西日本新聞 福間 慎一

 〈あす二十五日から連合国航空部隊によるわが本土上空飛行が開始される。第一次進駐の準備行動として本土全域にわたって行われるので当然九州の上空にも飛来するが、進駐直前における本土の実情巡察というその目的にかんがみ、それは相当低空で飛行するものと思われる〉

 この日、1面トップでは、連合軍が9月1日に大隅半島の一部から九州に上陸する旨が報じられた。2面は都市の「菜園化」を求める記事や、サツマイモの早期収穫に奨励金が出る旨など、食料関連の記事が多く掲載されている。その中でひときわ目立つように囲まれたのが、連合国の巡察飛行に関する記事だった。

 〈投弾などわれに危害を加えるようなことはないはずで、従って防空警報も発令されない。われわれはいまさら取り乱すようなことなく平然とこの新事態を迎えねばならない〉。記事はこう呼び掛けている。

 ほんの10日ほど前まで、低空飛行の米軍機からは機銃掃射があり工場、鉄道などが度々襲われていた。住民の不安は大きかっただろう。

 この記事のすぐ上には、〈爆弾と間違えるな 長崎市民に注意〉という小さな記事も。原爆がまだ記憶に新しい長崎の方々に向けたものだった。

 〈長崎県警察部では長崎市民に対して左の如く示達、注意を求めている。二十五日午前六時ごろ連合軍飛行機が長崎上空に飛来、本河内町外国人抑留所に食糧その他の物資を投下する予定であるから爆弾投下と誤解なきよう注意されたし。なお投下物の拾得者は直ちに警察に届けるよう〉(福間慎一)

   ◇    ◇

 〈〉の部分は当時の記事から引用。できるだけ原文のまま掲載。

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