貴重な銅鏡今に歴史紡ぐ 邪馬台国との近さ感じて 伊都国歴史博物館

西日本新聞 ふくおか都市圏版 竹森 太一

 今から1800年ほど前、中国の史書「魏志倭人伝」に“伊都国”があった地として記された福岡県糸島地域。大陸からの玄関口として古くから栄え、史跡・遺跡が各所に残る。市立の伊都国歴史博物館(糸島市井原)では、その歴史を今に紡(つむ)ぐ、多くの貴重な文化財に接することができる。

 魏志倭人伝は、卑弥呼の時代に栄えた伊都国には代々の「王」がいたとする。これを裏付ける「王墓」として三雲南小路、井原鑓溝(やりみぞ)、平原の3王墓が確認されており、王都は三雲・井原遺跡と推定されている。

 市教育委員会によると、平原王墓から出土した銅鏡の総数は40面で、弥生時代の一基の墳墓から出土した数としては国内最多を誇る。直径46・5センチの国内最大の鏡5面も含まれる。

 王墓の出土品を中心に展示している同館は、国宝に指定されている銅鏡を間近に見ることができるのが特徴。ただ、多くが埋納に先立ち、砕かれていたという。理由は定かでなく、その謎を巡る研究が続いている。

 また、糸島地方では古墳時代前期から古墳の築造が始まったとされ、これまでに60基の前方後円墳が確認されている。全国屈指の高密度で、大和政権との深い関係が維持された証とみられている。関係する遺物も博物館に数多く展示され、伊都国の都と推定される地域の重要性がうかがえる。

 同館の角浩行館長は「常設展示している平原王墓の銅鏡などを通じ、伊都国と邪馬台国の近さを肌で感じてほしい」と話す。同館=092(322)7083。 (竹森太一)

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