ペストと闘った英国の村の「希望」を童話に 久留米の飯田さん出版

西日本新聞 筑後版 平峰 麻由

 筑紫女学園大名誉教授の飯田まさみさん(76)=福岡県久留米市西町=が、17世紀に感染症「ペスト」の脅威にさらされたイギリスの村を舞台にした童話「ペストの村にヒースの花咲く」を執筆した。感染症の不安と闘いながら懸命に生き抜く少女と村人の物語で、飯田さんは「新型コロナウイルスに悩まされる読者を元気づけられれば」と話している。

 物語は、約350年前の英ダービーシャー州バーム村が舞台。実在するイーム村をモデルにした。村ではペストが大流行し人口の3分の2が犠牲になった。村から逃げる人が出る中、牧師は国中に感染を広げないため、村への出入り禁止を呼び掛け、村人は収束を信じて前向きに生きる。

 35年前、飯田さんはイームを訪れ、感染症と闘った歴史を知った。登場人物は架空だが、感染症流行の経緯や牧師による対策などは実話に基づいている。

 今回のコロナ禍で、感染して亡くなる人や外出自粛、ロックダウン(都市封鎖)などの情報に触れ、イームで自身が知った歴史と重なり、出版を決めた。

 物語のバーム村では1年半でペストは収束。最後は村にヒースの花が咲き乱れ、平安と犠牲者の冥福を祈る。「コロナ禍の不安が続く今こそ、希望を捨てない心や、人のために生きることの尊さを感じてほしい」と飯田さん。

 本は青山ライフ出版から出版され、税込み1100円。インターネットで販売している。 (平峰麻由)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ